UTMBが終わりました。結果は7位。
現状を考えると、最高の結果を出すことができました。
現時点の力は全て出せたと思います。
予想どおり、今回は本当に苦しいレースとなりました。
まさに「生きざま」が問われるレースとなりました。
皆さんの日本から応援があったからこそ耐え抜くことができたのだと思います。
2009年の結果から自分が評価されてしまうことは仕方がないことだし
むしろこのことが自分のモチベーションの源となってきました。
そういったことからも今回のレースは「耐える」レースだったのだと思います。
このレースを通して次に自分が何をすべきかがはっきりわかった気がします。
必ず再びあの輝きを手に入れたいと思います。
今回たくさんの日本人ランナーがこの地を訪れてくれました。
レース中に、今自分が走っているこのトレイルを何時間か何十時間後に
多くの日本人ランナーの皆さんが走るのかと思うと
何とも言えず、嬉しい気持ちになりました。
まだたくさんの皆さんが走っています。
引き続き応援応援お願いします!
August 2011
UTMBまで数日となりました。
本当に多くの方々から激励のお言葉を頂きありがたい限りです。
昨年は悪天候のため、30キロ地点で中止となり、私にとっては2年越しのUTMBとなります。
2009年の3位は、私自身にとって金字塔となる結果でした
多くの方々がこの結果を踏まえて私を見るのは仕方のないことだし
とても光栄なことだと感じています。
私も、今回もこれを凌ぐような結果を出そうと今まで必死に努力してきました。
しかし、この2年の世界のトップレベルの水準が上がり、トレイルランニング界におけるUTMBの位置づけの上昇、そして悲しいことですが私自身の衰えという現実は
このハードルが高いこととなっています。
私は今回のUTMBは「生きざま」を強く表現するレースにしたいと思います。
今年は、本当に大きな悲しい出来事がありました。東日本大震災です。
アスリートとして自分には何ができるのか、あの日からいつも自問自答
する日々が続いています。
私が20代中盤の、先の見えない泥沼の精神状況のときに、日本人の魁として
メジャーリーグで活躍する野茂選手に、どれだけの力を頂いたか・・・。
私は彼の素晴らしい成績もさることながら、「心意気」に胸を熱くし、心を滾らし、
苦難を乗り越えることができました。
こんな私には、なでしこジャパンのような華々しい活躍ができるかはわかりませんが
人間の限界を超えるようなこの究極のレースで、
自分の生きざまを見て頂き、多くの方々に辛く苦しい状況を凌ぐ糧にして頂ければ
私にとっては何よりも嬉しいことだと感じます。
「自分には何ができるのか?」
このことを常に胸にしっかりと刻みながら、自分自身と対峙するこの旅に
向かいたいと思います。
だいぶ時間が経過してしまいましたが、
スイスアルペンダボスのレースのことを少し。
久々の高速レースで3位に入賞することができたのは
私にとって大きな収穫でした。
割と気軽な感じで出たのがよかったようです。
3日前までスイスの山々を走りまくり脚はパンパンだったので、正直これほど走れたのが不思議な感じです。長年走っているとこういったこともあるものですね。
それにしてもアルペンダボスのレースはいいです。
UTMBが硬いフランスパンなら、ダボスはふかふかのシフォンケーキのよう
な大会。※もちろんトップ選手には高速レースならではの大変さはありますが・・。
レースプロデユーサーのツゥフリ氏の誰でも楽しめる大会の
マインドが随所に見られるいいレースです。
海外のレースというと厳しいレースばかりが目を引きますが
こういったレースが日本でも多くできてくるといいとつくづく感じました。