September 2012
あれから1週間がたとうとしています。
多くの方々からお祝いのメッセージを頂き、本当に感謝しています。
ひたすらメンタル的に本当に苦しかったUTMBで最後までしっかりと走り続けることができたことが今回の大きな収穫だったと思います。
ただコースが100kmに変更され、故障後のため5月の始動から、必死の思いで取り組んできたことが完全に表現できなかったことが残念でした。
レース数時間前に、コースが変更されたため出走することをためらいました。
その大きな理由として、モチベーションが一旦ゼロに落ちてしまったこと。
それと、このような魂が入らない状態で臨むことと、100kmという別カテゴリーのレースとなったことで
UTMBという世界が注目するレースで、意としない不当な評価がされてしまうこと
しかし、悩んだすえに出走を決意しました。
一つは、UTMB主催者のポレッティ夫妻への敬意。
もう一つは苦しい状況でも結果を出すという新しい挑戦に再び心をときめくように心を傾けました。
レースは案の定苦しいスピードの展開となりました。
下りでは全力ダッシュのような感覚でないと、集団から離されてしまうような激しい展開。
完全にフィジカル勝負。
「短いから仕方ないよね」って、自分と、今まさにネット上で私を応援する方々の優しい思いも感じながらも。心が折れないように必死に心の中で「このカテゴリーでも結果を出すんだ・・・」
という思いだけが心を支え続けた気がします。
「それが次につながる大きな一歩だ」。
優しい心を持つのは、ゴールラインを超えてから・・。
それまでは何がなんでもメンタルをキープしよう。
そういう意味で大きな価値のあるレースだったと思います。
しかし100km、120kmを越え、究極な状態から
本当の意味でのメンタルが試される領域で勝負したかったということが
心残りです。本当の地獄のなかで、互いの精神の重みを試す旅がしたかった・・・。
でも、表彰台は本当にいいものです。
何位だろうが、この壇上は夢の舞台のようにふわふわと
体が浮いてしまうような・・。それでいてキリッと心が締まるような。
でいて、何でも許せるような優しい気持ちなったり。
UTMBの魔法です。
これもUTMBならではのものだと思います。
本当にUTMBは懐が深く温かいいいレース。
我々はまだまだ多くの学ぶべきことがこの舞台にはあるようです。
最後に、世界中から夢の舞台をおもい来訪したランナーのために、悪天候のため標高2000mを超えないラインで100kmものコースを即席で作成してくれた大会主催者およびポレッティ夫妻に本当に感謝したいです。