志賀野反トレイルレースについて多くのご意見を頂きました。ありがとうございます。今回のレースに対して多くの様々な意見があったようです。

皆さんのご意見を踏まえ、私なりの考えを変えてみたいと思います。

今回のレースのポイントは2点あったと思います。1点目は荒天下でのレース開催に関すること。2点目は環境との問題です。

今回のレースでの荒天は前日から予想できました。しかしこのレースを決行すべきか中止すべきかの判断はとても難しいかったのではと思います。レベルの高い選手は体力的な優位性と山中での行動時間が短いといことから、多少の荒天であても、それほどコンディションの悪さの影響を受けずに走ってしまいます。しかし、行動時間が長くなるほど体力を奪われてゆくことになります。今回のケースの場合、台風のような平地でも影響があるような荒天とはいえず、大会主催者も判断に迷ったと思います。興行としてのレースの開催、そして何より、参加者を含めた多くの関係者の盛り上がった気持ちを考慮すると、結果として「中止」という判断は難しかったのではないか思います。

しかし、不幸にもレースでは低体温症をはじめとした、トラブルが発生してしまいました。今後このようなことが起こらないようにするためには、例えばある程度の荒天が見込まれる場合には、レース前日から、プラスアルファの装備携行を積極的に促すとともに、初心者および体力的に不安がある方のレース出場を見合わせるようアナウンスするような措置が必要だと思います。この際に、例えばガイドラインのようなもの統一的作成することで気象による影響レベル表示し、参加者が具体的にレースの出場欠場を判断できるように示すなどの措置も必要かなと思います。

台風のような平地でも影響があるような荒天時はむろん中止との判断は簡単なのですが、多くがある程度高地でのレースであるため実際にはこの判断がとても難しくなるケースがほとんどだと思います。自主撤退の指標をしっかりと示す基準を統一的に作成することはとても重要ではないかと思います。

2点目の環境の問題です。

今回の降雨により、軟弱となったトレイルの上を多くのランナーが通過したことにより、トレイルが荒れてしまいました。

今回のコースは、山深く、登山者も少ないルートであったため、もともとトレイルは狭く、そして「表土」が多くあるコースでした。この表土の上には高山特有の植物の生息がありました。今回の場合、おそらく晴天時には特に問題はなかったのではなかったと思いますが、この降雨により脆弱化した表土はスリップなどにより剥がされてゆくような状態になってしまいました。今後は、こういった降雨による表土の影響が出るようなコースでの開催は事前に十分な検討が必要になると思います。

今回のレースは、加熱したトレランブームにとても重要な教訓を与えたと思います。是非このことを前向きに考えてゆくべきだと思います。皆さんにお願いしたいのは是非とも単なる「批判者」にならないで欲しいということです。トレランというチャレンジスピリットに富んだこのスポーツをこれからもっともっと魅力的にそして、楽しめるものにするために一緒に考えてゆきましょう。

私は、この素晴らしいコースを多くの皆さんに知ってもらいたい、楽しんでもらいたいという一心から、レースの開催にあたって地元や関係行政機関との粘りずよい折衝を長年続けてきた、レースディレクターの滝川氏の行動を直接的、間接的に見てきました。いろいろな意見もあるのでしょうが、やはり常に一歩一歩切り開いてゆく氏の行動力には頭が下がります。炯々に批判することは出来ない気がします。